コラム

コラム 01

全体会議で共有された主な意見

令和7年12月22日に開催された本実証事業の全体会議では、製造事業者団体、流通事業者団体、消費者団体それぞれの立場から意見が示されました。

製造事業者団体

  • 長引くデフレ環境の中で、価格の背景が十分に共有されてこなかったが、本取組は時宜を得たものである。
  • コスト指標は重要だが、コスト削減の努力も同時に求められる。消費者が購入してこそ事業は成り立つ。日常品である豆腐・納豆においては、消費者目線を踏まえた活用が必要である。

流通事業者団体

  • コスト指標は価格そのものではなく、価格決定の背景を説明する材料である。消費者は最終的に「いくらか」を重視するため、値ごろ感を踏まえた説明も不可欠である。
  • BtoBとBtoCではコスト指標の示し方を分けるべきである。取引の場では詳細なデータが求められるが、消費者向けには理解しやすい項目で示す必要がある。絶対額と変動率の使い分けも検討課題である。

消費者団体

  • 物価高騰が続く中、家計への影響は大きく、価格上昇は購買行動に直結する。データの示し方や伝え方には慎重な配慮が求められる。

コラム 02

取組から見えたもの

全国納豆協同組合連合会 長谷川 健太郎 氏

全国納豆協同組合連合会
会長

長谷川 健太郎 氏

本実証事業は、すぐに成果が見える取組ではありません。しかし、何もしなければ前に進めないという思いから、業界として一歩を踏み出しました。

労務費・原材料・光熱費・運賃の上昇が続く中、価格への転嫁は避けられない現実です。その判断を合理的に説明できる「材料」を業界として整えることが、今求められていると考えています。まずは指標を世に出し、検証しながら精度を高めていく。完成形を待つのではなく、実証しながら改善するアプローチを選んだのは、そうした信念からです。

価格をめぐる議論は難しいものです。売り手だけ、買い手だけが納得する形では続きません。売り手よし、買い手よし、世間よしの「三方よし」が大切だと考えています。本取組が、その共通認識を築く土台となり、他の業界にとっても一つの参考事例となればと願っています。